ボーダーレス化が進む国際社会で、留学、仕事、結婚など様々な理由で海外に住む機会が増えてきています。
一口に海外といっても、国によって文化や習慣など様々です。同じアジアの中でも、日本人と中国人では考え方や振る舞い方も違うように、ヨーロッパ各国でも違いがあって面白いです。
それぞれの国の国民性や文化などを感じるのも、海外生活の楽しみの一つでしょう。
ラビは北欧在住15年になります。そう多くはありませんが、旅行や仕事で他の国を訪れ、現地の人たちと触れ合う機会もあります。
そのたびに新しい発見があり、ヒトって面白いなーと感じます。
ただ文化も習慣も違う海外生活では、ストレスを感じる場面も増えてきます。
ストレスフリーで現地での生活を楽しむためには、どうすればいいのかな。
ラビはもともと人見知りで自分から積極的に話しかけて行ったり、知らない人とすぐに打ち解けたりするタイプではありません。
バーで飲み明かすより、家でのんびりする方が好きです。学生時代は大人しいタイプでした。
でもそれでは海外生活では中々大変で、色々と悩みながら紆余曲折トライしてきました。
そんな経験から15年経った今、日本人らしさを大切にしながら、日本人らしさを捨てることがコツなのかなーと思っています。
日本人らしさを少し脱ぎ捨てて、アバウトになろう。
海外の人から見て、日本人は真面目で、勤勉で、礼儀正しいといったイメージがあるようです。
実際そのイメージは間違ってはいないと思います。
例えば仕事のメールのレスポンスの速さ、小さなことでも謝罪する、スケジュールを守る、周りの人に気を遣うなど、海外住んでみると「日本人らしさ」がはっきりと見えてきます。
ただそれが逆に、海外生活ではあなたのストレスの原因になるかもしれません。
日本ほど時間に正確な国はありません。
時間通りに物事が進むことに私たちは慣れすぎていて、それが普通だと思っています。
でも一歩外に出てみれば、結構アバウトなのです。
そしてアバウトでも、大して問題なく進んでいっている事に気づきます。
バスや電車が遅れても、遅れたことに謝罪や対応がなくても、メールの返事がなくても、はいはい、またね、と気にしなくなってきたら海外生活にも慣れてきた頃でしょう。
アバウトさに振り回されなくなったら、海外生活が気楽になったよ。
日本はこうなのに、何でこういい加減なんだと考えると、あなたが疲れます。
何でみんなこんなにマイペースでなんだろうと考えても、どうしようもありません。
サービスの遅さにイライラしても変わりません。
あなた以外そんな事気にしていないからです。
暖簾に腕押しの相手に、一人でイライラするのは不毛で、エネルギーの無駄遣いです。
いい意味でアバウトさを身につければ、毎日のストレスが減るかもしれません。
謝りすぎないこと
謝らない事ではありません。
自分が悪かったり、迷惑をかけたりすれば謝るのは当然です。
でも海外の人から見て、別に謝ることでもないのにすぐにごめんという日本人は不思議に見えるのかもしれません。
ラビは仕事で日本の顧客とやり取りをしますが、こちらで働き始めてからしばらくして、謝る回数を減らしました。
このままでは謝りっぱなしになると思ったからです。
例えば、皆が1カ月近く休みをとるサマーホリデーの時期は、基本的に何も動きません。日本から至急と言われても、ホリデーで担当者がいないからと言われて終了です。
最初は大変申し訳ありませんと言っていましたが、別に悪いことはしていません。
それなのに謝ることは、やはりストレスになります。
そして自分がストレスを感じていることを、現地の同僚に理解してもらえないのも、新たなストレスになります。
日本のやり方では、仕事は残業してでも早く片付けるもの。
ラビのいる国では、就業時間以外や休暇中はプライベート優先が当然というだけのことで、どちらが正しいとかいう類のものではないのです。
これこそ文化の違いだよ。
上記の例では、2年目以降は日本側には期間中は何も動かない事、それを見越して早めの対処のお願いをし、責任を果たした上でできないものはできないというスタンスに切り替えました。
その国のルールや文化の中で生活しているのに、自分だけ日本のやり方のままだと、ストレスの要因になります。
大切にしたい日本人らしさとは?
では逆に海外生活か長くなっても、大切にしておきたい日本人らしさとは何でしょう。
周りの人への細やかな気遣いは、やっぱり大切。
集団行動や和を重んじる社会で生きてきた私たちは、自然と周りの人に目を向け、気遣うスキルが備わっています。
所謂空気を読むというやつだよ。
その細やかな気遣いや優しさは、人間関係の中でとても大切なものだと思います。
日本人が外国人から好印象を持たれることが多いのも、穏やかで周りの人に気を配れることが、一つの要因かもしれません。
これは現地の人との交友関係や、社内での人間関係を築く上でとても有効な「日本人らしさ」だと思います。
仕事での真面目さ
周りの日本人の知人を見ていても、社内や取引先から評価が高い方が多いです。
仕事を真面目にこなす、レスポンスが早い、スケジュールを守るなど当たり前と意識せずにしていることが、周りの信用に繋がっているように感じます。
これも大切にしておきたい日本人らしさではないかと思います。
まとめ
日本を離れて暮らしてみると、よりはっきりと自分の持つ日本人らしさに気が付くように思います。
いい面も悪い面もあるので、現地のやり方や文化に擦り合わせる部分と、日本人らしさを活かす部分を上手く使い分けて、楽しい海外生活を送ってくださいね。